トルコを一緒に旅していた、くみちゃんと黒川さんは、日本へと無事に帰国した。
二人を空港で見送った翌日、たまちゃんと私は、マリア様が晩年にキリストの使徒のヨハネと一緒に過ごされたと言われているエフェソスに向かった。
イスタンブール空港からイズミール空港へ飛び、そこからバスで約1時間走った。
窓の外にはのどかな山並みが広がっていた。
なんとなく懐かしく感じるところだなぁ~と思っていたら、そこがエフェソスだった。
ここは、5年前にツアーで来ているので2度目。
バスを降りて、ホテルに向かう歩道には、オレンジの木が列をなしている。
橙色がたわわに実り、とても美味しそう。
ヨハネの墓がある教会のすぐ隣の宿にチェックインを済ませ、タクシーでマリア様とヨハネが住んでいたとされている家へと向かった。
そこは、山道をくねくねと登ったところにあった。
普段は観光客でいっぱいらしいが、テロの影響か閑散としていた。
警備を担当している人以外誰もいない部屋の中で、静かに祈り、瞑想をすることができた。 とても優しい愛に満ちた空間だった。
ここは、ドイツ人の超能力者の修道女が、マリア様がここに住んでいたとリーディングした場所で、言葉の通りにここを発掘したら住居跡が出てきたので、ここがその家だと断定されたのであった。ローマ法皇も毎年ここを訪れている。
瞑想中、マリア様が本当にここに住んでいらしたのかどうかは、よくわからなかった。
マリア様の懐の中にドンピシャで入っているから、そのエナジーを感じ取りづらかったのかもしれない・・、今となっては、誰も知る由がないことだ。
出口を出たすぐ左側には、キャンドルをお供えするところがある。
とても寒い日で、キャンドルを差すところの土が凍っていて、なかなかさせなかったが、ようやく場所を見つけて、お供えすることができた。
そこから、少し下がったところに聖水が湧き出ているところがある。
蛇口から手で水をすくい、一口飲んだ。
すっと体に染み入った。
マリア様の家を後にして、山を降りていく途中に、マリア様の像が立っているところがある。
その真下に立ってみた。
力強いエナジーが上から降ってくる。
青空にそびえる大きマリア像の下で、しばらくこのエナジーを味わった。
少し町を散策した。
日曜日だからか、閑散としている。カフェに入ろうとしても、開いているところがない。仕方ない・・、宿でお茶を飲むことにした。
夕日の中、ヨハネの墓がある教会の敷地を通り抜けながら、宿に向かった。
その時、突然、肺の奥から痰が絡んだような咳が出始めた。
歩く足もなんだか重い。
疲れが出てきたのかな~。
この夜は、ホテルのレストランで食事をして、すぐに寝ることにした。
満月がとても綺麗な夜だった。
(この時は、まだ、この後に起こることを知るすべもなかった・・。)