ギャザリング3日目は、分離を体験する日となった。
これはワンハートになるための必然なプロセス。
この日の午前中も、3つに分かれた長老たちのグループが、各部屋でレクチャーを行なった。
私がいたグループの中に、3歳くらいの子を連れた母親がいた。
時々、子供の自由に発する声を、参加者の数人が「シー!」と制した。
子供の一挙手一動に、部屋中の人のそれぞれの思いが宙をさまよった。
しばらくしたら、若いスタッフがその母親と子供を外に連れ出した。
その後、20歳代の参加者の女性が立ち上がり、目をつぶり恍惚の中で、スピリットからのメッセージをコンコンと伝え続けた。
この会議は、表面的な言葉ではなくて、実体験を伴うシェアからそれぞれに理解を深めようというテーマだったため、会議の進行を司っていた女性は、なかなか議題に戻れないプレッシャーを感じて、この若い女性の体の周りをあわてて、セージの煙でスマッジングをしたり、困った顔をしながら長老たちの顔をチョロチョロと伺っていた。
私は、大いなる存在が私たちに見せようとしていることがあまりにも明らかで、だんだんとおかしくなってきた。
若い女性が話し終わった時、私は手を挙げて、発言をさせていただいた。
「今、起きていることを客観的に見てください。
自分の主観・感情に呑み込まれないでください。
子供はエナジーに敏感であり、母なる大地に一番近い存在です。
彼が発する言葉(音)や態度は、私たちの一部であり、この場の一部です。
また、スピリットからのメッセージを伝えた女性のピュアなハートを見てください。長老だけではなく、宇宙の真理は、誰がシェアしても良いのです。
私たちは、父なる宇宙、母なる大地の子です。
みんな同じです。
いつも宇宙の声に耳を傾け、宇宙の法則に則って生きれるように、瞬間、瞬間を意識を持って選んでください。」
そのあと、また、同じ若い女性が夢うつつで話しを続けようとしたが、参加者の中の男性が愛ある言葉で、議題の方向へと道を正し、グランドマザーがそれをまた愛の中で一つにした。
午後は、別れていた3つのグループが一つになり、それぞれに体験したことをシェアする時間となった。
ある女性が 自分の人生がどれくらい波乱万丈であるかをシェアし始めた。彼女から出るエナジーは、分離と破壊だった。彼女は、突然莫大な遺産を手にしたが、それ以外のものが手に入らないという怒りで、心と体のバランスを崩していた。
彼女は、ギャザリング中も、ずっと一人だけ黒い重いエナジーで参加をしていた。
日ごとに広がっていく光の中で、彼女は、一黒の点を担っている感じだった。さぞかし重かっただろう。
現象的には、調和の中に、いきなりマグマが流し込まれたような感じになり、会場のワンハートの空気が、一瞬揺らいだが、こうして、彼女がそのエナジーを外に発する機会を得られて良かったと思う。
彼女は、体の中から湧き出る怒りでコントロール不可能となり、頭から湯気をたてながら外に飛び出そうとしたが、両脇に座っている人が優しく抱くように彼女を座らせた。
参加者は、彼女の吐き出した怒りのエナジーにびっくりとはしたが、誰も彼女に対して否定することも、説き伏せることもなく、ただ大きなハートで彼女を包み込んでいた。