エフェソス2日目。
朝食後、大理石でできている古代都市、エフェソス遺跡へ行った。
紀元前2000年には、すでに集落があったらしいから、かなり古い街だ。
当時の暮らしぶりを感じながら、ゆっくりと遺跡の中を歩いた。
2万4千人を収容する大きな野外劇場や、図書館、娼婦宿などがあった。
私の後ろを、目に見えない存在たちがぞろぞろとついてくる。
出口付近に、聖母マリア様に捧げられた教会跡があるので、みんなで(笑)そこに向かった。
教会の一番奥の方に、洗礼所があった。
十字が刻まれた石が、それをとり囲んでいる。
よそ者の私は、あまり入りたくないな~と思ったが、目に見えない私についてきている人たちが入りたがっているので、それに従うことにした。
遠慮がちに、お邪魔しますと言いながら、お風呂に入るような感じで、穴の中に入った。
入った途端、儀式が始まった。
体が動くままに任せて、セレモニーをさせていただいた。
そのあと、急に体が軽くなった。
私の中に入っていたスピリットが、私から離れて、行くべき所へと行ったのがわかった。
よかった・・。
そのあと、スキップしたいくらいに体が軽くなったが、教会跡を出た途端、再び、体が重くなり始めた。
キリがない・・。
もう、これから先は、どんなに集まってきても、気にしないことにした。
エフェソス遺跡のあと、ホテルで、ランチをとり、午後は、ヨハネの墓がある教会跡を訪れた。
教会の敷地に入った途端、昨日に引き続き、妙な咳が出始めた。
私とご縁がある何かが私の中に入ってきているような感じ。
一ヶ月くらい前に、私の友人がヨハネの夢を見ていた。そして、私にあるメッセージを残した。
だから、ここは絶対にパスできなかった。
とりあえず、お墓でお祈りをして、すぐに引き返そうと思った。
これが、ヨハネのお墓。
お祈りが終わって戻ろうとしたら、徐々に呼吸がしづらくなってきた。
そして、前に進みたくても、なかなか足が前に出なくなった。
うわっ!
なんなんだ~。こりゃ~!
か、体が・・動かない・・。
今までの私の人生において、最悪のサイキックアタック(憑依)にかかってしまった。
そこからは、どうやって、電車に乗って、飛行機に乗って、たまちゃんの家にたどり着いたかは定かではない。
その夜から、まるまる7日間、全身の激しい痛みと共に、夢のような白昼夢のような世界を漂っていた。
本気で私は、もう、あの世に行ってしまうのかと思った。
全身の激しい痛みで、寝返りすら打てなかった。全身硬直したまま寝続けた。
最初の2日間は、水を飲むのもやっとなほどだった。
うつらうつらしながら、目を瞑ると、フラッシュバックのように中世の景色が目の前にあらわれる。夢なのか何なのかわからないが、その世界にのめり込むように入り込み、ふっ!と目を覚ますと、体の一箇所の痛みが抜けている。
自分でも何でなのかはわからないが、この痛みを、私の肉体を持って感じて、きちんと終わらせることが、大切なことのように感じた。
淡々と痛みに耐えながら寝続けた。
マジで辛かった。
サイキックアタックにかかった5日目の夜、ようやく下半身が自由に動かせるようになった。
6日目、手の感覚が戻ってきた。でも、まだ上半身は自分の好きなようなには動かせない。
7日目の朝、バラの妖精みたいな子供の顔が私の周りに広がり、そのあと、虹色に包まれた。
直感的に、あ~!この苦しみがもうすぐ終わると思った。
その午後、久しぶりに深く寝ることができた。目を覚ますとき、白黒の曼荼羅のようなものがポンという音と共に、目の前に浮かびあがった。
その瞬間、体の痛みが完全に抜けた。
やったー!
やり通した~!
生まれたての自分を感じた。
それから、しばらくは、その感覚にひたりたくて、陽だまりの中にいるような心地良さで、手足をゆっくりと伸ばして、自分の体を自分だけで使っている喜びに浸った。
なんたが、中世の私と、現世の私が統合された7日間のようだった。
終わってみたからそう言えるけど、本当に苦しかった。
痛みを伴う学びやイニシエーションは、もういらないと心底思った。
生きていてよかった。
私のこの7日間に、果物やクズ湯を作ってくれたり、いろいろと面倒を見てくださった、たまちゃんと、タカエさんに感謝です。
ありがとうございます。
7日間も寝続けていたから、体の筋肉がすっかりと衰えてしまった。
帰国日を少し伸ばして、体調を少しずつ戻しながら、もうしばらく、イスタンブールの生活を楽しむことにしました~^^
痛みから解放されて、たまちゃんの猫ちゃんの祝福を受けている私。